衆議院予算第2分科会で文化財保護条約を追求

1958年01月

17日の衆議院予算第2分科会で、社会党の野原覚委員は、4年前調印しながら批准せぬまま放置されている「武力紛争の際の文化財保護に関する条約」の問題を取上げ文化財保護委員会の態度を追求した。同条約は文化財を戦争から守るためユネスコ本部の肝入りで去る29年5月日本を含める50カ国が参加してハーグで調印されたものである。野原委員の質問に対し岡田文化財保護委員会事務局長は、いままでは大国の加入するまで待つつもりであつたが、その後ソ連、フランスも加入したので準備にかかるつもりだが、いつ批准出来るかはつきりいえない。特別保護の対象は少数に限られるので、京都、奈良は幾つかのセンターにわけることなどを考慮中との返答を得た。 

ヨーロッパ巡回日本現代絵画展

1958年01月

外務省、国立近代美術館、毎日新聞社主催になるヨーロッパ巡回日本現代絵画展は4月15日ローマ開催を振り出しにドイツ、フランス、ユーゴスラヴィア、エジプト、イランなど6カ国、11都市を巡回し、日本美術の理解を深めた。42作家の日本画、洋画、版画作品109点が送られ、21日から日本橋高島屋で国内展示会が行われた。 

日本古美術展の美術品発送

1958年01月

欧州巡回日本古美術展に出品される美術品143点は厳重な梱包を施してフランス船ベトナム号に積荷され、27日横浜港を出航した。 

新日本工業デザイン(第6回)の入賞

1958年01月

毎日新聞社提唱による32年度第6回「日本工業デザイン」の入賞が決定し、次の通り発表された。特選1席ナショナル・テレビ、鶴岡英世他2名。特選2席新三菱ルームクーラー、善入正英他2名。特選3席日立ポータブルテレビ、曽根靖史他2名。同3席ナショナル電気カミソリ、小池晃他1名。(以上各賞金特選1席通産大臣賞並に副賞50万円、特選2席同30万円、特選3席東京都知事賞副賞10万円)

毎日美術賞(第9回)

1958年01月

昭和32年度第9回「毎日美術賞」の授賞が決定し、次の通り発表された。 福沢一郎 第4回日本国際美術展出品作「埋葬」(油絵)その他の制作活動(賞金10万円) 浜口陽三 第4回日本国際美術展、第1回東京国際版画ビエンナーレ展など国内展での活動および57年度サンパウロ・ビエンナーレ展での版画大賞受賞など国際的活躍(版画)(特別賞5万円) 

国立近代美術館休館

1957年12月

国立近代美術館では増築工事のため、今月より明年三月まで休館することになつた。 

汎太平洋賞(1回)

1958年01月

米国建築家協会で、昨年設立百年を記念して設定した「汎太平洋賞」の最初の受賞者は丹下健三に決定した。同賞は太平洋地域の建築家の中からすぐれた仕事をした人を毎年1人選んで表彰するものである。尚授賞式は本人出席のもとに24日ハワイで行われた。 

アジアアフリカ展

1957年12月

日本経済新聞社では三日から一五日まで日本橋高島屋に於いて、アジア・アフリカの歴史の中で興亡した諸文明と、その時代の特色を示す美術品を集めて一般に公開した。

ミラノトリエンナーレ展の受賞

1957年12月

七月下旬から一一月上旬まで、イタリヤ、ミラノで開かれたトリエンナーレ国際工芸展で日本の河井寛治郎作品「扁壺」がグランプリを獲得した。なおその他でも金賞に鈴木表朔「湯筒」、川上治助「二月堂お盆」、渡辺力「陶器腰掛」、銀賞丸和商店「土びん」。インダストリアル・デザイン銀賞柳宗理、展示室構成銀賞板倉準三等によるトリエンナーレ展会場構成等がある。

仮宮殿の装飾品を依嘱

1957年11月

宮内庁では、宮内庁三階の改修成つた皇居仮宮殿の装飾用置物と、我国の伝統的美術工芸を保護奨励する意味から重要無形文化財保持者とこれに準ずる作家の作品を採用することになり二九日その氏名を発表した。 陶芸-石黒宗麿今泉今右衛門、加藤土師萌、楠部弥一、近藤悠三、酒井田柿右衛門、清水卯一富本憲吉磯井如真音丸耕堂黒田辰秋高野松山、田所芳哉、松田権六 金工-鹿島一谷香取正彦二橋美衡 人形-鹿児島寿蔵堀柳女

ヨーロッパ展歓送特別展

1957年11月

東京国立博物館では明年欧州各地で開催される日本古美術展の発送が迫つたので、歓送のいみをかねて出品物の特別展を三〇日から一二月五日まで開催した。

朝日広告賞入選作決定

1957年11月

昭和三二年度朝日広告賞第一部作品の入選が決定し、二三日発表された。 新聞広告用デザイン、朝日広告賞(賞金三〇万円)島田光雄(日本電建)、準朝日広告賞(賞金各五万円)岩永泉(寿屋)、青野健、内藤京-神戸市の合作(中央公論社)、河口恭一郎、川崎智生-守口市の合作(福助足袋) 広告写真、朝日広告賞(賞金三〇万円)藤田圭一(花王石鹸)、準朝日広告賞、(賞金各五万円)海老原一雄(第一生命)、海老原正子(森永乳業)、吉田秀也(第一生命)

新象作家協会創立

1957年11月

美術文化協会を脱退した岩間正男、浅利篤らの会員を中心に、広く作家の参加をもとめて、新象作家協会が創立された。

第一回安井賞決定

1957年11月

昨年一二月設定された安井賞(三二年度版参照)の選考委員会が、一四日国立近代美術館で開かれ、第一回の受賞作品は春陽会々員田中岑「海辺」と決定した。なお授賞式は故人の命日である一二月一四日に行われた。

国宝重要文化財新指定

1957年11月

文化財保護委員会では二二日、建造物四、彫刻二、工芸品七、書跡三、考古一の新国宝と重文一七八の指定を決定した。今回の国宝には奈良と鎌倉の二大仏が含まれている。

新協美術会結成

1957年11月

日展参加団体である新世紀美術協会では、その会員の一部である田沢八甲長屋勇、横山義雄らは日展審査の不明朗を理由に脱退した。新らたに同志と新協美術会を結成して同月第一回創立会を開催した。

蕪村名作展

1957年11月

日本経済新聞社では五日から一七日まで日本橋三越に於て蕪村の名品約六〇点を陳列展観した。

衆議院文教委員会での国立近代美術館に対する追求問題

1957年11月

一一日の衆議院文教委員会でさきに日展問題等を追求した社会党高津正道委員から今度国立近代美術館の経理につき追求があり、報道関係にも取上げられるところとなつた。しかし調査の結果は経理上の不正は事実無根なることが分り、一四日の同委員会で、文部省当局によりさきの発言を全面的に否定する釈明を行つた。

商業デザインの入賞者決る

1957年11月

毎日新聞社主催の第二五回産業美術振興運動「一九五七年商業デザイン作品募集」による入賞が決定し、三日発表された。 受賞次の通り A部門(新聞広告デザイン)総理大臣賞状並に毎日広告賞(渡欧または賞金五〇万円)明治製菓、岩永泉(デザイン)直江玲子(文案) B部門(ボスター、デザイン)通産大臣賞状並に毎日広告賞(賞金二〇万円)太陽製菓、工藤恵 C部門(コマーシャル・フォト)通産大臣賞状並に毎日広告賞(賞金二〇万円)キスミー本舗、早崎治